「探偵ってどこまで許されるの?」知っておきたい探偵業法と調査のルール
探偵事務所に調査を依頼しようと考えたとき、
「これって違法にならない?」
「強引な調査でトラブルに巻き込まれたくない」
と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、日本の探偵には守るべき「探偵業法」という法律があり、正当な調査活動の範囲が明確に定められています。
今回は、安心してご依頼いただくために、探偵に関する法律と「できること・できないこと」をプロの視点で解説します。
1. 探偵の根幹「探偵業法」とは?
かつて探偵業界は、不透明な料金体系や強引な取り立てなどが問題視されていました。
それを是正し、個人の権利を守るために2007年に施行されたのが「探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)」です。
この法律により、探偵業を営むには以下の義務が課せられています。
- 公安委員会への届出: 届出をしていない業者は「無届け」の違法業者です。
- 契約時の書面交付: 重要事項の説明や契約書の作成が義務付けられています。
- 名簿の備え付け・教育: 従業員への適切な教育が求められます。
2. 法律で認められている「3つの調査手法」
探偵業法第2条では、探偵の業務を以下のように定義しています。
- 聞き込み: 関係者から情報を収集する。
- 尾行(びこう): 対象者のあとを追う。
- 張り込み: 特定の場所で見守る。
これらの行為は、「他人の依頼を受けて」「特定の人の所在や行動を調べる」目的であれば、正当な業務として認められています。
プロの探偵は、ストーカー規制法や迷惑防止条例に抵触しないよう、細心の注意を払ってこれらの技術を駆使します。
3. 探偵でも「やってはいけない」こと(違法行為)
「探偵なら何をしてもいい」わけではありません。
以下のような行為は違法であり、そこで得られた証拠は裁判で認められないばかりか、依頼者様自身がリスクを負う可能性もあります。
- 住居侵入: 許可なく敷地内や自宅に立ち入ること。
- 盗撮・盗聴: 自宅内にカメラを仕掛けたり、電話を傍受したりすること。
- 差別調査: 出身地や信条など、差別につながる調査。
- ストーカー・DV目的の調査: 犯罪行為を助長する恐れがある場合、探偵は調査を引き受けてはならないと法律で定められています。
- 名誉毀損・恐喝: 調査で得た情報を他人に言いふらしたり、対象者を脅したりすること。
4. 信頼できる探偵事務所を見極めるために
法律を遵守している事務所かどうかは、以下の対応で見極めることができます。
- 「絶対にバレない」「100%成功する」と断言しない: 誠実な業者はリスクも含めて説明します。
- 契約書をしっかり作成する: 口約束での依頼はトラブルの元です。
- 「何のための調査か」を確認する: 犯罪目的でないかを確認するのは、法律で定められた探偵の義務です。
まとめ
探偵に関する法律は、「依頼者の正当な利益を守り、対象者の権利を不当に侵害しない」ために存在します。
フリージャーナリスト・探偵
鶴田泰啓
