遺産調査の必要性:大切なご家族のために、今できること
あなたの知らない「遺産」があるかもしれません:遺産調査の重要性
ご家族に不幸があった際、残された遺産を巡ってトラブルになるケースは少なくありません。
「うちにはそんなに財産がないから関係ない」と思っていませんか?
実は、故人が遺した財産は、預貯金や不動産だけとは限りません。
そして、ご自身で把握している以上に、見落とされている「隠れた財産」や「負の遺産」が存在する可能性もあるのです。
なぜ遺産調査が必要なのか?
遺産調査が必要とされる主な理由は以下の通りです。
1、故人の財産を正確に把握するため
預貯金や不動産はもちろんですが、有価証券、貴金属、骨董品、自動車、会員権、著作権、デジタル資産(仮想通貨、オンラインサービスのアカウントなど)まで、現代の財産は多岐にわたります。
また、地方の小さな土地や、親族名義になっている隠れた不動産など、家族が把握しきれていない財産が見つかることも珍しくありません。
これらの正確な把握は、後の遺産分割協議や相続税申告の基礎となります。
2、借金などの「負の遺産」から身を守るため
相続の対象となるのは、プラスの財産だけではありません。
借金や未払いの債務、連帯保証人としての義務なども「負の遺産」として相続されます。
故人に借金があることを知らずに相続してしまい、後で多額の請求に悩まされるケースもあります。
遺産調査では、こうした「負の遺産」の有無やその規模も徹底的に調べ上げ、相続放棄などの適切な対応を検討できるようにします。
3、遺産分割のトラブルを未然に防ぐため
遺産分割協議で最も揉める原因の一つが、「公平性」です。
一部の財産が見落とされたり、隠されたりしていると、他の相続人との間で不信感が生まれ、深刻な争いに発展しかねません。
事前に全ての遺産を明確にすることで、相続人全員が納得できる公平な遺産分割を進めることが可能になります。
4、複雑な相続手続きをスムーズに進めるため
相続手続きは、想像以上に煩雑です。
多数の金融機関口座の確認、不動産の登記情報調査、株式や投資信託の名義変更など、多岐にわたる手続きが必要です。
フリージャーナリスト・探偵
鶴田泰啓